2023年の年間最終の星組別箱公演が発表されたと同時に星組トップスターの礼真琴さんの一時休養の発表がありました。
ファンの方も礼さんの発表に「体調不良?」「怪我?」「外部出演?」とさまざまな憶測を呼びましたよね。
この発表から次の日に劇団側が公式に発表したものではありませんが、ニュース記事の一つで「働き方改革」の一貫か?としてという記事が上がり、トップスターは兵庫と東京の公演を終えたらすぐに別箱公演の主演もあるし、雑誌やメディアなどの取材や撮影など「ひっぱりだこ」の状態ということもあり休む暇がない事はわたくしでも想像ができます。しまいには、礼さんの次にトップ就任をしている柚香さんの名前まで出る状態で今後の柚香さんの休演するかの情報はまだ未定だとか。
今回のトップスター休養タイミングでの発表は礼さん自身も1789の公演を控えていますし、劇団と本人の意見もすり合わせて「緊急性」まではいかなく、「計画的な休養」であることが推測されます。
色々、考えられる事を掘り下げていきたいと思います。
- 過去のトップスターの「休演」はあっても「休養」はなかった
- 現在のトップスターさんは昔より大忙し
- 専科制度の活用性は?
・過去のトップスターの「休演」はあっても「休養」はなかった
演目 | 組 | スター | 休演理由 |
うたかたの恋 | 星 | 紫苑ゆう | 怪我 |
メランコリック・ジゴロ | 花 | 安寿ミラ | 病気 |
琥珀色の雨にぬれて | 花 | 匠ひびき | 病気 |
全員怪我や病気を理由で突然休演といった感じでした。劇団から公式に休演理由を発表して、「代役」という形で発表をしています。ということで今回の星組さんの「ミーマイ」は主演を水美さんと暁さんってはっきり書いてあるので礼さん前もって「一時休養」を計画的に企てられていたことに思えます。それにしても、別箱になると2回連続で舞空さんの組んでいないことになるんですが、「ことなこ」トップコンビ萌えの方にとっては全然嬉しくない発表ですね!!
・現在のトップスターさんは昔より大忙し
一言で「昔」といってもいつの昔からだという話になりますが、私が感じるに4組から5組に切り替わった時期も境目として話をしようと思います。
<現在のトップさんの年間公演数> 例)月組:月城かなとさん(参考:2022年1月1日~2022年12月31日)
宝塚大劇場「今夜ロマンス劇場で」 | 2022年1月1日~1月31日 |
東京宝塚劇場「今夜ロマンス劇場で」 | 2022年2月25日~3月27日 |
お休み期間 | 10日間 |
「Rain on Neptune」集合日 | 2022年4月7日 |
舞浜アンフィシアター「Rain on Neptune」 | 2022年5月14日~5月23日 |
お休み期間 | 7日間 |
「グレート・ギャッツビー」集合日 | 2022年5月31日 |
宝塚大劇場「グレート・ギャッツビー」 | 2022年7月16日~8月22日 |
東京宝塚劇場「グレート・ギャッツビー」 | 2022年9月10日~10月9日 |
お休み期間 | 4日間 |
「ブラック・ジャック危険な賭け」集合日 | 2022年10月14日 |
全国ツアー「ブラック・ジャック危険な賭け」 | 2022年11月18日~12月7日 |
お休み期間 | 9日間 |
「応天の門」集合日 | 2022年12月17日 |
月城さんのまとまったお休み期間は単純にお休み期間を足して30日間。それ以外にも公演中の休演日やお稽古期間の中でもお休みはあると思うので明確に年間何日のお休みがあるとは分からなかったんですが、公演以外にも宝塚関連の雑誌の撮影や座談会やスカイステージでの放送企画に出演するなど私たちには知りえないほどのスケジュールが詰まっていると思います。
一般的な企業の年間休日が平均120日程度になりますので絶対的に働きすぎですよね。
<2001年~2002年あたりのトップさんの年間公演数>
例1)宙組:和央ようかさん (参考:2001年1月1日~2001年12月31日)
中日劇場「望郷は海を越えて」 | 2001年2月3日~2001年2月22日 |
宝塚大劇場「ベルサイユのばら2001」 | 2001年4月6日~5月14日 |
東京宝塚劇場「ベルサイユのばら2001」 | 2001年6月29日~8月12日 |
宝塚大劇場「カステル・ミラージュ」 | 1996年11月16日~12月25日 |
例2)月組:紫吹淳さん (参考:2002年1月1日~2002年12月31日)
宝塚大劇場「ガイズ&ドールズ」 | 2002年1月1日~2月12日 |
東京宝塚劇場「ガイズ&ドールズ」 | 2002年3月29日~5月6日 |
全国ツアー「サラン・愛」 | 2002年6月15日~7月7日 |
宝塚大劇場「長い春の果てに」 | 2002年8月23日~9月30日 |
東京宝塚劇場「長い春の果てに」 | 2002年11月15日~12月23日 |
例3)雪組:朝海ひかる (参考:2003年1月1日~2003年12月31日)
宝塚大劇場「春麗の淡き光に」 | 2003年1月1日~2月4日 |
東京宝塚劇場「春麗の淡き光に」 | 2003年3月28日~5月4日 |
全国ツアー「春麗の淡き光に」 | 2003年6月21日~7月13日 |
宝塚大劇場「Romance de Paris」 | 2003年8月22日~9月29日 |
東京宝塚劇場「Romance de Paris」 | 2003年11月8日~12月23日 |
4組から5組になり、東京宝塚劇場が完成してだいたい落ち着いて来たころの年です。例として3名の方の年間公演を見てみましたが、どの方も別箱公演は1公演のみでした。兵庫と東京の間にも1か月以上の間が空いていてその間に別箱公演で2番手以下の方の主演だったり、トップ娘役さん率いる公演もあったりしました。1公演分まるっと空きがあるだけで大きな休養だなと感じました。
・専科制度の活用制は?
轟さんが専科で退団して以降、専科主演の公演がしばらくありませんでしたが、最近では凪七さんが主演をした公演がありました。私は、正直あれだけで終わると思っていましたが、もしかしたら凪七さんの専科主演の公演を皮切りに劇団は「これから専科主演の公演を増やしていくよ」っていうメッセージなのかなとも感じます。
その理由として、専科に異動するジェンヌさんでも東上主演を果たしていたり、2番手羽根を背負っていたりして真ん中経験が充実している言わばこれからの世代が次々に専科へ異動しているんです。
<専科>2023年4月現在
スター | 入団期 | スター | 入団期 |
英真なおき | 68期(研42) | 高翔みずき | 76期(研34) |
京三紗 | 71期(研39) | 悠真倫 | 81期(研29) |
汝鳥伶 | 57期(研53) | 凪七瑠海 | 89期(研21) |
一樹千尋 | 59期(研51) | 紫門ゆりや | 91期(研19) |
夏美よう | 62期(研48) | 凛城きら | 92期(研18) |
梨花ますみ | 67期(研43) | 輝月ゆうま | 95期(研15) |
万里柚美 | 70期(研40) | 水美舞斗 | 95期(研15) |
五峰亜季 | 72期(研38) | 瀬央ゆりあ | 95期(研15) |
美穂圭子 | 75期(研35) |
特に水美さんと瀬央さんについては、専科へ行く前に2番手羽根相当の大きさの羽根を背負っています。その水美さんが今回暁さんと博多座公演で礼さんの休養の間に主演をはることは、過去の専科ができた当初の専科の使い方に似ていますね。現在は95期がどの組にもトップ又は2番手、3番手とまだまだ路線どころで活躍をしているのですが、もちろん95期以外でも専科でこうやって主演として活躍できるようなタカラジェンヌはもっといそうです!
しかし、一つ要望があるならばトップコンビを引き離すのだけはやめてほしい。トップ娘役さんとのコンビ萌えをしているファンにとっては「浮気」みたいな何とも言えない感覚でしかないですし、トップ娘役さんも同じように日頃からヒロイン枠で主演をやっているので休ませてあげたい。
そして、トップ娘役ではない2番手娘役みたいな枠の娘役さんがもっと活躍できる場があるなら円満に宝塚人生が送れるのではないかなと思いました。
いずれにせよ、トップさんが「休養」だなんて発表をせざる得ないほど過多になっていしまったスケジュールをもっと見直して、トップコンビも輝けるし、その他のメンバーも輝けるような働き方改革が軌道にのることを祈っています!
追記:5/14 記者会見で礼真琴さん本人が「レベルアップして戻ってくる」と言ったそうですね。まずは、しっかりと休養をとっていただいて身体を休めた後にトップスターとしてのカッコよいお姿を魅せてほしいですね!
最後までお読みいただきありがとうございました。